内観をする際に、感情や思い込みを深く掘り下げるプロセスは非常に重要です。
しかし、こんな疑問や課題を感じたことはありませんか?
- 「すべては思い込み」という言葉で、自分の気持ちを片付けたくない
- 本当に向き合いたい深い所にたどり着く内観がしたい
- 「どうしたいか」を選択すればいいのはわかってる。でも、そんな簡単に解決しない…
この記事では、内観の掘り下げに関するヒントをお伝えします。
正しい掘り下げ方がわからない
掘り下げとは、自分の感じ方に意識を向けながら自己対話を繰り返し、無自覚を洞察することです。
- 表面化していない感情やに気づく
- 無意識のうちに採用してしまった固定観念に気づく
- 環境や経験の影響による自己設定に気づく など
掘り下げには様々なポイントがあります。
例えば、
掘り下げのタイミング。
モヤモヤしている状態がある程度整理されて「何に対して、どう悩み、どうしたいのに、どこがわからないのか」など心の現在地が見えたところで掘り下げをスタートするのがポイントです。
感情や思考が整理されてない状態で、過去の経験を掘り起こしたり、どうしたいのか迫っても、何となく受け入れやすそうな落としどころを思考で誘導してしまって結局モヤモヤに向き合いきれないことが多いです。
実は、掘り下げの「正しい方法」よりも、今の自分の心の状態を優しく見つめ、現在の心理状況を整理したうえで自分が向き合うテーマを明確にすることが内観効果を左右します。
当店にお越しのクライアントさんの内観をサポートする際にも、必ず内観を始めるときに、まずは自分が向き合うテーマを丁寧に整理してから開始します。
link:内観(ノート)のやり方。効果が出るコツは「自分への質問力」
link:スピリチュアルではない視点から自分との繋がりを深める内観プログラム
感情の連鎖に着目する
内観は、質問のテンプレートに回答するだけでは限界があります。「質問➡反応➡観察➡気づき」を臨機応変に繰り返すことが重要。
その自己対話の中で、代表的な着目ポイントをご紹介します。
感情の連鎖反応を紐解く
感情は突然生まれるものではありません。
何かの出来事(きっかけ)に対して、無意識に持っている信念や認識に基づいて感情が引き起こされます。
例えば、「上司が不機嫌」という出来事があったとしましょう。
出来事自体は、上司が不機嫌そうに見えた。それ以上でもそれ以下でもありません。しかし、私たちは、その出来事をきっかけに「反応」をします。
「私が悪い」という信念があると、その結果として「罪悪感」や「不安」といった感情が生まれるなど、出来事→信念→感情という流れがあるとされています。
日常のなかで沢山の反応をしています。一番わかりやすい反応は感情です。
ネガティブな感情を俯瞰(ふかん)して、その背後にあるはどんあ信念や思い込みがあるのか問いを立てましょう。
どこまで掘り下げればよいの?
内観は、「ここまでやれば終わり」という明確な基準はありません。
- 問いが生まれない
- 問うても答えが見えない
- 自問自答が苦しくなる
これらは、一旦ストップのサインです。なぜ、内観が進まなくなるか、理由はケースバイケース。
無理に答えを探そうとしない、その時点での限界かもしれないし、少し時間がたったらハッと気づきが訪れることもあります。
深い感情に触れてしまう恐怖
掘り下げを進めることで、過去のトラウマや強い感情に触れてしまうのではないかと怖くなったことはありませんか?この恐怖心がわくのは、ごく自然なことです。
個人差はありますが、場合によっては不用意に触れない方が良い記憶や、掘り下げる前に準備が必要な固まりが存在することもあり、注意が必要です。
セルフで行う内観に限界を感じたときは、サポートを受けて不安や恐れに伴う「重さ」を丁寧にほぐしましょう。
※恐怖を感じた時は、無理にその感情に突き進まず、一旦距離を置いたり、必要なアプローチを取り入れながら、安心・安全の感覚を育てつつ内観しましょう。