愛されたいけれど、愛されることが怖い? 愛され恐怖症を理解して克服する内観

 

こんな感覚をお持ちの方

■他人から大切にされると申し訳ない気持ちが湧く

嬉しい気持ちがある一方で、相手に負担をかけているのではないかと心配になる。

■「愛される=期待に応えなければならない」というプレッシャー

愛されることで相手の期待を満たさなければならないというプレッシャーを感じ、心が疲れてしまう。

■傷つくくらいなら最初から距離を置く

人との関係が深まる前に、自分を守ろうとして距離を置いてしまう。

■本当に自分を愛してくれるのか、心の奥で消えない不安を抱える

実際には愛されていると感じていても、その愛が本当に深いものなのか、心の奥で消えない不安を抱えてしまう。

■自分が愛される資格がないと思ってしまう

自分の価値に疑問を抱き、愛されることが自分にはふさわしくないと感じてしまう。

 

「愛されるのが怖い」という感覚は、例え仕事や人間関係で直接的なトラブルが起きていなくても、人との関わりで負担や恐怖を感じやすくなります。

また、周囲の人から見ると良好な関係に見えても、自分自身の中で過度な遠慮や警戒心を抱き、それが結果的には罪悪感となるほど重くなってしまうこともあります。

特に、内向的で繊細な人は、気を遣い過ぎたり、相手を喜ばせることで心の安らぎを得ようとすることがありませんか?

「愛されるのが怖い」という感情をただ避けるだけでなく、恐怖の根本に向き合って心の安らぎを見つけることが大切ですよね。

この記事では、愛され恐怖の感覚を理解し、心の安定を取り戻すためのヒントをお伝えしています。

 

愛され恐怖症の背景によくある心の傷

愛され恐怖症は、「愛される」「愛を感じる」「愛し合う」ここに何かしらのネガティブな感覚、エピソードが紐づいた状態が多いです。

まずは自分が、どのような感覚を持っているか把握する。ここが愛され恐怖症を和らげる第一歩です。

愛され恐怖の背景によくあるネガティブな感覚
例えば・・・

感情の無視や断られる経験

情緒的なサポートが得られず、自分の気持ちが軽視された経験から、本当に自分を大切にしてもらえるか不安で、他人を疑いやすい。

条件付きの愛

「良い子でいなければ愛されない」と感じ、自分の価値を他人の反応で測ってしう。他人の期待に応えようとして、愛されることが重荷になったり不安の種となる。

自己開示への不安

力を発揮して評価されている自覚はある一方で、自分の本当の気持ちや考えを誰かに伝えることに抵抗を感じる。弱さや欠点を知られて、今まで築き上げた信頼や評価が崩れてしまうのではないかという不安を感じやすい。愛されるためには自分をさらけ出すことが大切だと理解しているものの、「本当の自分が受け入れられるのか?」という怖さに襲われオープンな付き合いが出来ない。

傲慢さへの恐れ

自分の価値や貢献が相手にとって迷惑かもしれないという不安によって、「出しゃばりになってしまったらどうしよう」という感覚が強い。相手を尊重するあまり、自分を引っ込めて存在を控えめにしようする。

過度な期待と恥

完璧でないと愛されない、失敗は許されないというプレッシャーから、自分に厳しくなってしまう。不安や緊張があり、恥ずかしい目に遭うことへの恐れも感じやすい。

 

自分を責める代わりに心と優しく向き合う

愛されることが怖いと感じる人は、他人の好意を素直に受け取れない自分に強く自己嫌悪することがあります。

ここで、大切なポイントをお伝えします

ポイント①

他者の反応と「自分自身の存在価値」と解釈していませんか?している場合は、「してる。」「その感覚がある。」としっかり自覚しましょう。自分の感覚を自覚(自認)することが心に寄り添うための大切なポイントです。

注意:ここでいう存在価値とは、お仕事の役割や他者に提供する行いに需要があるかないか、という意味ではなく、「個として存在し、そのパーソナリティが尊重されている、という実感があるか」という意味です

ポイント②
内観 愛され恐怖症

感じ方、捉え方、解釈の仕方は、主に過去の経験から影響を受けて形成されます。特に、愛され恐怖症の人は過去に経験したネガティブな感情が消化されないまま心や体にしみ込んでいるような状態。苦しい解釈が生まれてしまう心の反応を優しく見守るスタンスで内観しましょう。

ポイント③
喜べないものを無理に喜ぼうとしたり、思えないものを無理に「そう考えなくちゃ」と言い聞かせる必要はありません。自分を責めたり、痛みをえぐるのではなく、恐怖心と丁寧に向き合って、徐々に変化する体感を得ることが安定した心の土台を築いていきます。

 

 

心に寄り添いながら恐怖心の根っこを癒す

どうしたらこの恐怖心が消えてくれるのか。その方法が気になるところですが、「これをやれば怖くなくなる」という単純な手法はありません。魔法のように自分を変えてくれるような方法論が多く宣伝される時代ですが、地に足をつけて現実的に自分の辛さと向き合った方が、スムーズに癒しが進み、心から安心を実感できる。私はそう思っています。

  • どんなニュアンスで心が重く感じるのか
  • その感覚はどのように根付いているのか
  • 何がスイッチとなって自分を苦しめているのか など

ひとことに「幸せ恐怖症」と言っても、その中身や度合いは人それぞれ異なります。

どんな成分で幸せ恐怖症を作り上げているか、自分自身の心の痛みを理解してあげるからこそ、その痛みを和らげることが出来ます。そうした自分に対しての姿勢(スタンス)や寄り添いが、自分自身との繋がりを深めます。自分との繋がりが深まると、幸せ恐怖は自然と消化し、癖づいた思考回路も再構築できます。

心の安心感を育むこと。これが人と深く心地よい関係を築く第一歩となります。

Link:自分で在ることに安心する軸を育てる内観プログラムとは

 

愛され恐怖を内観をしたご感想

警戒して心を開けない、ガッカリされる不安で関係を深めるのを避けてしまう

内観する女性自分の好意や想いを踏みにじられる時の悲しみや恥ずかしさ。この感情が辛過ぎて手放すどころか、認めることすらできず、笑顔で過ごしていました。内観を学び始めて自分の中にある痛みが少しずつ柔らかくなり、自分の本当の気持ちに寄り添えるようになりました。

承認欲求が強いのに、自分を出すのが怖い。褒められても「真に受けてはいけない」と思って受け取れない。喜んだら馬鹿にされるかもと不安になるけど、本当はもっと喜びたい。嬉しいのに相手を疑ってしまう自分が嫌だし、傷つくのが怖くて相手の真意を確かめたくなる自分も情けない。人に相談も出来ず、子どもの頃からずっと解決できない課題でした。

今は自分から心を開くチャレンジしたいと思えることが嬉しいです。まだまだ引っ込む癖はあるけど、柔らかい気持ちで関わりたい人と関わって、この喜びを受け取れるようになってきました。自分も嬉しいし、相手も喜んでくれるのが嬉しいです。

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