この記事はこんな方にオススメの内容です
- 親への執着を手放したい
- 過去の辛さを乗り越えたい
- 依存的な精神探求を卒業したい
- しんどくて、いじけたくなる
- ずっと心のケアをしてるのに根本の辛さがずっと減らない
毒親と言われてもおかしくないような理不尽な親に育てられ、酷い扱いを受けてきた人は、大人になってからも心が不安定になりやすかったり、人との関わり方が不器用で苦しんでしまうことがあります。そんな自分の苦しみをどのように捉えるかは個人差があります。
「これは自分の不安定さがトラブルを起こしてる気がするから、自分が成長して変わるところだな」と思って心のケアをする人もいますし、捉え方によっては抱えている苦しみがなかなか癒されないことがあります。
この記事は苦しみがなかなか癒されない(癒しのプロセスが進んで行かないという意味です。癒されないという断定的な意味ではありません)をご紹介します。
当てはまる人にとっては耳が痛い内容かもしれませんが、この状態となってしまうにも色んな背景や事情があります。少しずつでもOKなので、傷ついた自分を誰にどう見られるか、どう扱われているかという「他者の判断」から意識を一旦放し解放される練習をしたり、自分の心の状態を悲観なく把握できるようになると、一歩一歩自分なりの癒しが進んで行きます。
まずは、心の状態・感情や思考の動きをチェックしてみましょう
当てはまるものはありますか?
- 酷い親に育ったんだから仕方がないじゃない!という怒りが強く湧いて、被害を証明して自分の辛さが正当だと認めさたい気持ちでいっぱいになる
- 自分の辛さを軽視されてるように感じて苦しい
- 心の奥で「どうせ私は不幸な運命だ」と諦めてないと傷つきそうで怖い
- 自分は凡人とは違う使命があるはず、苦しみから解放されたら凡人になってしまう・・・と内心思ってる
- 自分は幸せや幸運に恵まれない、みんなが持っている普通のことも与えて貰えないミジメな存在だと感じ心が崩れそうになる
- 苦しみをどれだけ理解し、わがままを許してくれるか態度で示してくれないと自分に対しての愛情確認が出来ず不安になる
- どれほど苦しい体験を乗り越えてきたか、どれほどの困難があったかをわかって共感してもらえないと悔しくて悲しくなる
酷い親に育てられたから自分は人生を楽しめない。仕事や恋愛が上手くいかないのは、あの酷い体験をしたせいだ。多くの人に共感は得られないかもしれませんが、そう思ってしまいたくなるような過酷な経験をしてきた人もいます。
だからといって自分の人生を苦しいままでいいわけじゃない。心の傷に気づいて癒すことと、必要なブラッシュアップをしながら喜びを増やす生き方にしていきたいものです。
ラクになりたいvs変わるのが怖い という心理
苦しみから抜け出せない期間が長くなると、当然苦しみも増幅するわけですが、私達はそんなに強くないんですよね。苦しみを受け入れることで苦悩を最小限に抑えることもあります。
例えば、脳の意味付けプロセスとして「自分の人生は不幸で当たり前だ」とか「○○な理由があるからこの苦しみは本当は良いことなんだ」など、実際の感覚に意味を追加して整合性を図るよう情報処理をすることもあります。
つまり、これまで苦悩を乗り越えるために役に立っていた思考癖が、どこかのタイミングで切り替わらなければ無自覚のうちに苦しみに耐え続けることを受け入れてしまい、本当に向かいたい方向に進みにくくなってしまうんです。
こうした矛盾が生じた瞬間の心境として「ラクにはなりたい。でも変わるのも怖い。」とか「このままなのは嫌だ。でも良い方向に向かおうとすると気が重くなってしまう」という相反する反応が出てくることもあります。
これらの感覚をお持ちの方は、理想的な変化を求めて焦るよりも、この心境になっている重さにのまれずに把握できるようになることが大きな一歩となります。
サバイバル状態で生きる
トラウマチックな状態になっていると、強いストレスや危機的な状態を強く記憶しています。そのサバイバル状態で人生を生きているような緊張が染みついていることは決して珍しいことではありません。
その場合、実際には危険でない場面でも、サバイバル状態な人にとっては強い刺激に感じ攻撃的になったり、警戒姿勢が発動したりするんですね。もっと恐怖の状態になると、頭が真っ白になったり、場合によっては媚びを売るようなコミュニケーションスタイルになることもあります。
こうした状態を自覚するのって難しいんですよね。だからこそ本当に必要なケアをする機会が無いんです。本当は安全な感覚や安心の感覚をドッシリ育てたり、恐怖や不安の根っこを癒す必要があるし、フリーズ状態になった神経状態を適切なプロセスでゆるめていく必要もあります。しかし、それはご本人が不具合を自覚しているから取り組めることです。
実際はもっと表面化している悩み、例えば人間関係、仕事のストレス、願いが叶わない悩みなどをどう好転させるかを重視して、なかなか変化しない自分を責めてしまうこともあります。
ケアが進まない
視野が狭くなり、感情的に過去のエピソードに没頭したり、自分を苦しませた相手や過去の出来事に意識を集中させてしまって、自分の苦しみが正当なものであるかを証明することに没頭する言動・思考になってしまう経験はありませんか?
そんなときは、まずは嫌な記憶の中に没頭しいることをてることを把握して、感情を味わうのではなく、「感情を見る」という意識使いが出来るようになることが大切です。そこから少しずつ安全の感覚を育てるステップが始まります。
この安全感がなく荒れる感情のままにカウンセリングやセラピーなどの支援を受けていても、効果的な心理アプローチ・支援を進めるスタートラインに立つことが出来ません。また、意外と多いのが、このような心理状態に気づかないパターン。形としてはセラピーを受けていても、感情への対処しか進まずむしろ必要な取り組みを遅らせたり、緊張状態を強化して疲れてしまいます。
心の余裕・スペースを取りもどすことが重要
どんなカウンセリングも、セラピーワークも、形だけの行為になってる時は根本の癒しは進みません。感情的で衝動的な状態になっていることに気づけないまま、「やっぱり苦しむしかないんだ」「やっぱりこの苦しみと戦わねばダメなんだ」などの無意識設定を強化してしまうことさえあります。
このような感情的で衝動的な状態に気づて、心の余裕・スペースを取り戻すことがいかに重要なことか、実感として学ぶ以外ないんですよね。心のケアがポピュラーな時代だからこそ、気づきのヒントになる情報が沢山あります。しかし、自分の状態にマッチしたものをえらばないと心の傷が一つ癒され別の傷が一つ増えるだけだったり、思考回路が複雑化した状態になってしまうこともあります。
意欲と勇気が自分を救う
過去を過去に還すために今の自分を受け止める。癒し、育み、未来に繋げようと今の自分が意思選択をする。それには心の準備が必要な時もあるし、色んな感情が混ざり合って揺らぐこともあります。そうしたすべての自分を許しながら、労いながら、それでも諦めずに変化と成長を求める(そうおもえるような心の土台)がとても大切です。
- どんな心の景色でもわかってあげたい。
- どんな言い訳でもわかってあげたい。
- どんな臆病さでもわかってあげたい。
- どんなにダサくてもわかってあげたい。
- どんなに心が揺れようがわかってあげたい。
- どんなに下手でもわかってあげたい。
という心構えで日々過ごしてみてくださいね。