内観しても、掘り下げ方がわからない人へ
このページは、以下の疑問について解説しています。
内観中によくある例
- 「なぜ?」と自分を掘り下げても、しっくりくる答えにたどり着かない
- 頭ではわかってるのに心は腑に落ちない
- 「いつもここに戻ってくるな」というところから進まない
- 欠点探しになって内観するのが苦しくなる
Q「なぜ?」と掘り下げても答えが出ない
A 「なぜ?」の内容は具体的に。
掘り下げは「タイミング」が大事。
自分への質問が漠然としていると、深いところに届く前に意識が自分の外に向かってしまいます。
例
なぜ悲しかったの?
➡相手に嫌われたと思ったから。(自分の感じ方)
なぜ嫌われたと思ったの?
➡相手が怒ってたから。(意識が相手に向かってる状態)
はじめは自分の感じ方に注意を向けていても、ただ「なぜ?」と漠然と自問しても「だってそう感じたから」で終わってしまいます。
すると、脳は合理的で建設的な思考を立ち上げます。
例
「相手を決めつけないで前向きにとらえよう」
「嫌われないために何ができるか考えよう」
合理的で建設的な思考力は大切です。ところが、もしも思考と体感が一致していないまま感情を押し込める形で思考が動くと、一時的に落ち着くものの時間がたってから「やっぱりおかしいじゃん!」と再燃することがあります。
心を軽くする掘り下げを行うには、ある程度思考や感情が整理され「この部分は気づいていない何かが隠れていそうだな」と的を絞って行います。
クライアントさんの声
質問をしてもらいながら気持ちを引き出してもらうと、自分では気づけなかった角度から見えて面白かった。本当に見たかったのはここだ!と嬉しくなりました。
Q頭ではわかってるのにスッキリしない
A 見逃しポイントを振り返ってみよう
- 内観のやり方を知ってる
- 質問集を利用してある程度自己分析はできた
- 自分の気持ちは把握してる
それなのに、まだ心の奥に何か引っかかってるものがあるときは、「当たり前すぎて気づけないなにか」を見逃していることが多いです。よくある見逃しポイントを2つご紹介します。
独自性
「自分らしさ」を自分で気づくのは難しいことです。生まれ持った個性だけでなく、心の反応にもオリジナリティがでます。
例/一つの出来事に対して人それぞれ受け取り方が異なる
上司Aさん:「その作業いつまでかかりそう?」
部下Bさん:急かさないでよ、感じ悪いなぁ・・・とイライラする
部下Cさん:すみません、あと五分です、と謝る
部下Ðさん:いつも気配りしてくれて優しいなぁ、と喜ぶ
自分にとっては「こう思って当然でしょ」と言い分がありますが、実は自分ならではの心の動きをしていることがあります。こうした些細な独自性も突き詰めると奥が深く、発見が多いです。
理解と体感の不一致
心と向き合っても「考えるはたらき」だけで内観が進むと「感じるはたらき」との不一致感でモヤモヤが残る場合があります。
自分で気づくには限界があるので、大切な忘れ物をしているような感覚になる場合はサポートを受けて深く内観すると新しい発見があるかもしれません。
Q掘り下げても同じところに戻ってくる
A どんな心理・神経状態かによって進み方が異なる
内観が止まること自体は悪いことではありません。「同じところに戻ってくる状態」には様複数の理由が考えられます。
同じところに戻ってくる理由がわからないまま、グイグイ掘り下げようとするのは危険です。ここではよくある例をご紹介します。
- 過去の心の傷がトラウマ状態になってることに気づかないまま、掘り下げてはいけない部分を掘り下げている。
- 「こう思うのが当たり前だ」という前提で自分に対しての問いが生まれてない
- 自己防衛が働いて他責思考、自責ループ、内省拒否、バイアス強化が起きていることに気づかないまま、スッキリする落としどころを探している状態
これらをクリアするには、心の仕組みに沿った向き合い方をする必要があります。
内観は「この部分は自己受容、ここの部分は行動の変える、ここはケアが必要」など状況判断をしてこそ現状を突破することが出来ます。
Q欠点探しになって内観が苦しくなる
A 感情、思考との距離感をチェックしよう
ラクになりたいから心と向き合うんだけど、向き合うその瞬間は「ラクになろうとする」ことを出来るだけ横に置いて「ただ状態を観察する」ことに徹する必要があります。これを、客観視・俯瞰(ふかん)・メタ認知といいます。
しかし、感情が大きい時や、考え事でいっぱいな時は、「観察する視座」に意識が移行しにくいものです。どうしても「これをラクにしたい!」と体験者の視座に固定されやすい状態です。
視座の移動は慣れが必要です。普段から「あ、今こう思ってるな」と思っていることに気づくことを意識してみましょう。意外と難しくないですよ☆
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