「内観ってスピリチュアルですか?」
こうしたご質問をいただくことがよくあります。
当店では、「内観は、心と向き合い自己理解や愛を深めること」と捉え、スピリチュアルではない視点で内観するサポートをしています。
スピリチュアルなアプローチも素晴らしい面があると思いますが、日常の現実に根差した観点を大切にしています。
スピリチュアルではない視点で行う内観は、以下のようなメリットがあります。
- 自分の未消化な感情や悩みにしっかり向き合って整理し、次の一歩に繋げやすい。
- スピリチュアル情報が認知バイアスとなり、過去のトラウマ感情や思考が複雑化することを防げる
- 奇跡的解決に過度な期待をもたず、温かく「自分と向き合う力」を育みながら、現実的かつ創造的な柔軟性を引き出す
- 過度な神格化思考をやわらげ、自分自身の強さや優しさを引き出して心の中に安心と安定感を育む
このように、自分の持っている力を育みながら少しずつ前進していける感覚が得られます。
LINK:内観セラピーの効果
スピリチュアル疲れ
心を癒したくてスピリチュアルを始め、学びになることもあるけど
「なんか違和感が…」
「私、これでいいの?」
と不安がよぎること、ありませんか?
心が不安定な時にのめり込んだネット情報や、自分にはフィットしない価値観を神格化し過ぎてしまう。
「霊的な意味で〇〇だから」と自分を縛って、他者との比較や「奇跡が起こるはず」という強い期待で、現実に失望し、不安を強めてしまう。そう感じて自分を見失ってしまう人も多いです。
そんなときは、外部から得る言葉や情報を一旦横に置いて、シンプルに自分の心に耳を傾けてみましょう。
今、あなたは何を感じているのか?スピリチュアルな意味を探して意味をつけくわえることなく、自分と自分だけの静かで温かいスペースを大切にしましょう。
ソフト依存に注意しよう
個人が重んじているスピリチュアリティは、大切なものです。
しかし、そのような自分との繋がりや一致感がなく
「私、ただ現実逃避しちゃってたかも…」
「これってもしかして、依存しちゃってるかも…」
心の片隅で、ひっそり心配になること、ありませんか?
スピリチュアルの観点に触れると、常識にとらわれ過ぎていたことに気づかされることがあります。その反動で、心の土台を耕さないまま、現実的な観点を軽んじたり、スピリチュアルに依存してしまうことがあります。
特に、恋愛の悩み、不安や恐れ、心身の不調、大きな決断を迫られている時には、安心できる材料を求めて藁にもすがりたくなるのも自然な感情です。
人を頼りにすること、情報を調べることも大切ですが、心に余裕がなく、不安や恐怖からソフトな依存状態になりやすいという点は注意したいところです。
頼ることとソフト依存状態。この違い、難しいですよね。
大切なのは、安定的でいられる「心の軸」を持つことだと思います。
私達は強いストレス、不安や怖さを高揚感、至幸感、他者評価、未来の約束によって補充したくなることがあります。しかし、実際に心を守ってくれるのは、「強い刺激」を外部から取り入れることよりも、自然体でいられる関係性や、ふぅ~っと心の緊張がほどける「心のスペース」を、小さな歩幅でも少しずつ増やしていくことが、強い支えになってくれます。
それは、特別な能力や才能ではなく、現実を一生懸命生きている自分自身を優しく扱う力を育てる心の在り方によって、着実な変化をもたらします。
前述のとおり、当店はスピリチュアルではない視点からの内観法を実施していますが、
結果的にたどり着く温度感は、表現は違っても同じものだと思っています。私自身も、自分なりのささやかなスピリチュアリティを大切にしています。その中で多くの気づきを得てきました。
あなたが「自分」であれる安心の軸で、温かく心と向き合えますように。
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