思春期を迎えた息子と築く親子関係・不登校や交友関係について母親が抱く不安を内観

内観研究室のお客様。掲載許可を頂き、セッションの会話・気づきをシェアさせていただきます。

里親・養子として子ども達とご縁が繋がり、子育てについて悩みながらも、「こうして子どものことで悩みたかった願いが叶っているね」とご夫婦で深い愛・想いを大事に今日まで歩んできました。

【内観テーマ】

息子が不登校な状態です。不登校だけど人との繋がりは好き。学校には行かないけどオンラインでワイワイ楽しんだり、習い事をしてます。

以前は、不登校な状態に強い不安がありました。今は、殆どのことは「自分の人生だ」と思えて気にならず、不登校なこと自体OK、「それでも彼の人生だ」「彼の状況はイイも悪いもない」と思って受け入れています。

息子は精神的な部分で私以上に大切なことをわかっていることも多いんです。好きなことや大切なことは保って、ちゃんと持っている。そう思えていたので私の不安もバランス取れていました。

でも最近、一番大事な親友・仲間の誘いを断り始めていて・・・その様子を見て「ここもなくなるかぁ」と怖くなりました。

本当は行きたいはずなのに、大事なものも捨て始めた・・・楽しいことをしなくなってきた・・・。

「私が不安になるのも当たり前だよね」と感情的にならず自分を俯瞰してますが、内心穏やかでないはない感覚です。

本人は前向きに暮らしてる。それは分かってるけど・・・本当の引きこもりになってしまったらどうしよう、苦しんでほしくない・・・という気持ちになります。


【このお気持ちを内観した気づき】

私は母として、本当は言いたい言葉を我慢してることに気づきました。

本当は「大好きな友達の誘いを断るのはもったいない、ずっと繋がってる、支え合ってる、心から認めてくれてる親友を大事にしなくて大丈夫なの?」「あんたのこと一番わかってくれる友達を大事にしないでどうすんの?いちばん大事なもの失ったらどうするのよ!」と思っていました。

それは、私が友達だったらこうして欲しい、という想いがあっての発想で、もしかすると、息子は“大事だからこその選択”をしているのかもしれない。

息子が誘いを断った友人は、息子を明るい場所につれてってくれる存在でもあり、母としては大切な親友、遊びに行くことで運動不足も解消できる大切な時間。体力があるからこそ好きなことが出来るし、そうした活動も大事だと思う。

こうして自分の想いを内観してみると・・・

私は元々、遠慮しないタイプの親で取っ組み合いのケンカもしてきました。

ものすごいケンカをして、向き合って、最後は一緒に乾杯するような向き合い方をしてきました。

だけど、思春期以降は、何か言うと逃げられる・めんどくさがられるので「もうちょっと関係性を良くしてからじゃないと喋れない」という気持ちもありました。

「許してくれる親に出会えてうれしい」と言ってもらえる信頼関係が出来たから、そのためには一切喋っちゃいけないという気持ちにもなったり。

不登校についても色々学んで、良い気づきもあったからこそ手法に偏ってしまっていたような気がします。

例えば、「言いたくなるのは自分の満足だから言わない」と腑に落ちた。だからこそ、息子に私の想いを伝えることは遠慮しがちになっていたなぁ。

「自分整えないといけない」という考えが納得していたからこそ先立ち過ぎた。想いよりも思考で行動するようになってました。本来の私らしさで言ったら、とことん真剣に抱きしめて、泣いて怒って、向き合いたい。子どもだってそうして欲しいよね、って思ってます。

仕事でも、子ども達に殴られながらも彼らの傷ついた心を受け止めたいし、抱きしめて想いを伝えてきました。そうやって関係を築いてきた。

言うか、言わないかで考えていたけど、「今は何が必要か、伝えたい、寄り添いたい」という本質に戻れてなかったと気づけました。

本当のところを伝える、分かり合える関係でいたい。あなたの人生、私の人生、それぞれ(個)だけれど、私にとって息子の人生は別(無関係)のものではない。

私の不安からなのか、愛からなのかを自覚したら、息子に寄り添って伝えることも出来る。それで息子がどう思うかはわからないけど、私は息子に対して「息子の世界を大事にしたい」と思ってるし、そう思う私の世界も大事にして、お互いの世界を伝え合いたい。

もう遠慮はやめよ。母親に戻りました。

子どもを育てようと思ったときの決意・決心を思い出せた。私たちは里親なので、息子を生んだお母さんを愛せるか、ということも考えてきました。息子が産みの親に会いたいという日が来るならば、その時は「おぉ分かった!」と言いたい。そういう覚悟を持って生きてきました。

ドシっと腹が座って言っていたあの感覚を思い出しました。そうやって積み重ねてきたエネルギー、ふんわり感が戻ってきた、なんだか姿勢も良くなる感覚です☺。

改めて自分の想いを内観してみると、息子と親友の関係は、もしかすると既に伝え合える・安心し合える関係なのかもしれないなぁ。私から見ると友達の誘いを断った!と心配に見ていたけど、息子の世界は違うのかもしれない。そういうお互いの世界を語り合えたら最高に楽しいな😌✨

 

あらためて、掲載許可を下さりありがとうございます。

不登校に悩んだ時期、それを理解し受け入れた時期、受け入れながらも葛藤する想いと丁寧に向き合いながら、その時々で気づきを深め、育んでこられました。

ご職業柄、子どもや父兄とのかかわりも多く、自ら体験してきた「親としての不安や恐怖」を周りの方への寄り添いとして活かされているお客様。養子の子育てに関する講義・講演活動もされています。

「日々の生活の中での気づきを深める大事さ。それが出来る場所。そんな仲間と楽しみたい」「不登校で困ってるお母さんおいでよ!」という想いで、教育というジャンルにこだわらず楽しく温かい場をもっと提供したい!そんな夢もお持ちです。

その想いは既に現実化されてることと思いますが、ご活躍の場がますます無限であることを感じ、お話を聞いていて私も胸が熱くなります。

 

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